先のクラシコに1-2で敗れたレアル・マドリーだが、モウリーニョ監督とスペイン人選手の間に亀裂が生じている模様だ。スペイン『マルカ』は、クラシコ後の初練習が行われた20日にモウリーニョ監督とスペイン人選手たちが衝突したと報じた。
モウリーニョ監督は、スペイン人選手たちがクラシコ後のミックスゾーンで、自身の采配への不満を漏らしたことに怒りを感じていたようだ。一方のスペイン人選手たちは、メディアに顔を出すのを許されるのがポルトガル人選手たちばかりであることを不平に思い、この機会にモウリーニョ監督に対して怒りをぶつけたという。
20日の練習での衝突の場面を、『マルカ』は克明に伝えている。モウリーニョ監督は「明日、(アスレチック・ビルバオ戦前の)記者会見に顔を出すのは私だ」と話し、スペイン人選手の一人は「そうでしょうね。あなたは僕たちがメディアで話すことを許してくれない。インタビューも、記者会見もね」と反論した模様だ。
また違うスペイン人選手は、「イケル(・カシージャス)がシャビに謝罪をした際に、あなたは怒りましたよね? ペペが昨日見せていたプレーは何だったんですか?」と、物議を醸しているペペの踏みつけ行為を引き合いに出し、スペイン人選手の待遇の悪さを指摘したという。
そして、最も緊張が走ったのはチームのキャプテンの一人であるセルヒオ・ラモスとモウリーニョ監督の会話だったようだ。『マルカ』は、次のようなやり取りがあったと記している。
モウリーニョ:「お前たちはミックスゾーンのインタビューで私を殺した」
S・ラモス:「監督、それは違う。あなたはプレスが記したコメントを読んだだけです。僕たちの言葉すべてを伝えていたわけじゃありません」
モウリーニョ:「そうだろうな。世界王者となったスペイン人選手たちを、君たちの友であるプレスは守っている。カシージャスにそうであったようにね」
カシージャス:「(モウリーニョ監督とS・ラモスから30メートル離れた位置から)監督! 人の名前を出す時には、その相手に直接言うもんですよ!」
モウリーニョ:「セルヒオ、バルセロナの1点目で君はどこにいたんだ?」
S・ラモス:「ピケをマークしていました」
モウリーニョ:「君はプジョールをマークしなければならなかったはずだ」
S・ラモス:「でも、彼らは僕たちのマークを妨害したんです。だからマークする選手の変更を決断しました」
モウリーニョ:「君は監督としてプレーをしてるのか?」
S・ラモス:「違います。でも試合は状況によって変わり、マークを変更することもあります。あなたのようにユニフォームを着たことがない人には、そのような状況が理解できないんでしょうね」
まさに一触即発といった雰囲気の両者の会話。またクラシコでの守備的采配、リカルド・カルバーリョのサプライズ起用などについては、スペイン人選手たちだけではなく、チーム全体から不満が挙がっているようだ。チームのパフォーマンスに直結する問題なだけに、今後の成り行きに注目が集まる。
(Goal.com)
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