現地時間22日(以下現地時間)に行なわれたリーガ・エスパニョーラのアスレティック・ビルバオ戦に勝利しながらも、本拠地「サンチャゴ・ベルナベウ」の一部ファンからブーイングを浴びせられたレアル・マドリーのジョゼ・モウリーニョ監督。同監督は試合後の記者会見で、このブーイングについて「問題ない」と語ったほか、内紛の報道に関する質問には返答を拒否している。ロイター通信が報じた。
18日の国王杯準々決勝ファーストレグで宿敵バルセロナに1対2と敗れてから、難しい日々を過ごしているレアル。特に問題となっているのが、DFペペがバルサFWリオネル・メッシの手を踏んだ件で、ペペは意図的ではなかったと釈明しているが、普段はレアル寄りのメディアも含め、地元のマスコミは激しくペペを糾弾している。
これに加え、レアル寄りの報道で知られ、スペイン最大の発行部数を誇る『マルカ』紙は22日、モウリーニョ監督とスペイン代表DFセルヒオ・ラモスが20日の練習で衝突したと報道。指揮官と一部のスペイン代表選手の関係が悪化していると伝えた。
これに対し、モウリーニョ監督はビルバオ戦後の記者会見で、『マルカ』の報道について質問されると、同紙を読んでないとして、二度にわたり記者の質問を途中で遮ってコメントを拒否。一方、レアルファンから自身に対してブーイングが飛んだことについて触れられると、ポルト(ポルトガル)、チェルシー(イングランド)、インテル(イタリア)での監督時代も含め初めての経験だとしながらも「大したことではない」と、意に介していない様子を見せた。
モウリーニョ監督は「たとえばチェルシーのように、誰に対してもブーイングしないようなクラブで自分がブーイングを浴びたら、受け入れるのは難しいだろう」「だが、世界最高級の選手たちにもブーイングする場所なら、私がされない理由はない。問題ないよ」と続け、レアルというクラブでは、ファンからブーイングを受けることもあるとして、ブーイングを受け入れている。
同監督は、元フランス代表MFジネディーヌ・ジダン氏や元ブラジル代表FWロナウド氏、FWクリスティアーノ・ロナウドといった世界最高峰の選手でさえ、レアルではブーイングを受けたことを例に挙げ、「ジダンはサッカーで応えた。ロナウドもそうだ。クリスティアーノもそれを続けている。だから私は自分の仕事を続けるまでだ。その結果、いつか応えられるかもしれないし、もしかしたらファンを悲しませてしまうこともあるかもしれない」と、自らの仕事を全うするだけだと語った。
なお、チーム内の確執報道について、元レアルのストライカーで現在クラブ役員を務めるエミリオ・ブトラゲーニョ氏が、「なにか亀裂があったのなら、これだけのシーズンを過ごすことは不可能だ。リーガの順位表を見れば、団結に疑いはないはずだよ」と地元TV局に対しコメントし、事実ではないとしている。
(ISM)
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