レアル・マドリーのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがスランプに陥っている。14日に行われたマジョルカ戦でレアル・マドリーは2-1と逆転勝利を収めたが、C・ロナウドのパフォーマンスはここ数試合と同様、やはり期待を大きく下回るものだった。18日にはスペイン国王杯の準々決勝、バルセロナ戦の第1戦が控える中、エースの不調が懸念されている。
現在リーグ戦で21ゴールを決めて得点ランキング首位を独走しているにもかかわらず、C・ロナウドはここ数日、ホームの味方サポーターからもブーイングを受けている。今シーズンのリーグ戦最初の“エル・クラシコ”(伝統の一戦)で2度の決定機を外してチームが敗れてからというもの、“大事な試合で決められない”というイメージが定着しつつあり、サポーターの視線は厳しさを増すばかりだ。十八番であったはずのFKも、今シーズンのリーグ戦では27本蹴ってノーゴールとすっかり影を潜めてしまった。
何をやってもうまくいかず、試合後に不満げにピッチを後にする7番の後ろ姿は、このところ恒例となりつつある。最近はC・ロナウドの表情から笑顔が消え、かもし出す雰囲気にも緊迫感がにじみ出ている。
14日のマジョルカ戦でも、最初の15分間、C・ロナウドはボールを続けざまに4度も失い、やっといい形でプレーできたところにビクトル・カサデススから激しいタックルを受けた。この後もカサデススから3度のファウルを受けたC・ロナウドは、度重なる接触プレーに激怒して審判に激しく抗議。ところが、見返りはスタンドからのさらなるブーイングだけだった。C・ロナウドはこの後、相手サポーターから「クリスティアーノは“バービー人形”」、「腰抜け野郎」、「世界ナンバーワンはメッシ」といったチャントを浴び続けた。マジョルカの1点リードで迎えたハーフタイム、C・ロナウドは誰とも口をきかずにロッカールームへ消えたが、自身のふがいないプレーに落胆したC・ロナウドの背中をペペが軽くたたいて励ますシーンが印象的だった。
後半になってもリズムに乗り切れず、この日も最後まで周囲との連係がかみ合わなかったC・ロナウドにとって、終盤に左サイドから放ったミドルシュートがクロスバーを直撃したのが唯一の見せ場となった。とはいえ、レアル・マドリーがリーグ戦、チャンピオンズリーグ、スペイン国王杯を勝ち続けていくためには、エースであるC・ロナウドの復活が不可欠である。
(スポーツナビ)
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