王者FCポルトの対戦相手は、同じくUEFAチャンピオンズリーグから回ってきたマンチェスター・シティーFCという難敵だ。そのシティーは、32年ぶりにポルトガル勢と顔を合わせる。
UEFAヨーロッパリーグ連覇を目指すFCポルトが決勝トーナメント1回戦で戦う相手は、同じくUEFAチャンピオンズリーグから回ってきたマンチェスター・シティーFCという難敵だ。
過去の対戦
両者がUEFA主催クラブ大会で顔を合わせるのは、今回が初めて。ただし、2006年にはシティー・オブ・マンチェスター・スタジアムでプレシーズンマッチを行い、ポルトが43分のアドリアーノのゴールで1-0と競り勝った。
ポルトは欧州カップ戦でイングランド勢と28試合戦い、6勝8分け14敗(ホームでは6勝6分け2敗)の通算成績。
ポルトはシティーの宿敵マンチェスター・ユナイテッドFCとホームで4回対戦し、2勝1分け1敗の成績を残す。敵地オールド・トラフォードでは2003-04シーズンに1-1、2008-09シーズンに2-2で引き分けたが、1977年と1997年には敗れた。それ以外のイングランド遠征10回には、いずれも黒星を喫している。
シティーが過去にポルトガル勢と対戦したのは、1969-70シーズンのUEFAカップウィナーズカップ準々決勝の一度だけ。対戦相手はAアカデミカ・デ・コインブラで、アウェーでは0-0のドロー。本拠地メイン・ロードでは延長戦の119分にトニー・タワーズがネットを揺らし、この1点で勝ち抜けを決めた。
マッチ・バックグラウンド
両チームとも今季のUCLグループステージを3位で終了した。グループGのポルトはアポエルFCとFCゼニト・サンクトペテルブルクに、グループAのシティーはFCバイエルン・ミュンヘンとSSCナポリに及ばず敗退している。
ポルトは昨季のUEL決勝トーナメント1回戦第2戦でセビージャFCに0-1と敗れて以来、欧州でのホームゲーム7試合に5勝2分けと無敗。ただし、ホームでの直近2試合は引き分けで終えている。
ポルトがUEFAカップ/UEFAヨーロッパリーグに最近出場した2002-03シーズンと昨季には、いずれも最終的に栄冠を勝ち取っている。つまり、2000-01シーズンの準々決勝でリバプールFCに2試合合計0-2で敗れて以来、ポルトはこの大会で2試合制の勝負に負けたことがないということだ。
シティーの決勝トーナメント1回戦進出は、過去4シーズンで3回目となる。2008-09シーズンにはベスト32でFCコペンハーゲンを倒し、最終的にベスト8へ進出。昨季もこのラウンドでアリス・テッサロニキFCを下したが、決勝トーナメント2回戦でFCディナモ・キエフに屈した。
ロベルト・マンチーニ監督率いるシティーは、欧州でのアウェー最近7試合でわずか1勝。今季のUCLグループステージでは敵地でビジャレアルCFに3-0と快勝したが、残り6試合の成績は2分け4敗になる。
チーム情報
ポルトとの第2戦は、シティーのUEFAカップ/UEFAヨーロッパリーグ通算50試合目。これまでに許した失点は47を数える。
マンチーニ監督はUCサンプドリアの主将として、1994-95シーズンのUEFAカップウィナーズカップ準々決勝でポルトと対戦。敵地での一戦では試合唯一のゴールを挙げ、チームを1-0の勝利に導いた。サンプドリアはホームで0-1と競り負けたが、PK戦を制して次のラウンドへ勝ち進んでいる。
指導者としてのマンチーニ監督はポルトと6回対戦して、2勝2分け2敗(アウェーでは1分け2敗)。
マンチーニ監督はSSラツィオを率いていた2002-03シーズン、UEFAカップ準決勝でポルトに2試合合計1-4で敗れている。
しかし、マンチーニ監督率いるFCインテル・ミラノは、2004-05シーズンのUCL決勝トーナメント1回戦でポルトに2試合合計4-2と勝利。両チームは翌シーズンのグループステージでも顔を合わせ、ポルトが2-0、インテルが2-1とそれぞれホームで勝利を収めた。
ナイジェル・デ・ヨングとバンサン・コンパニは、ハンブルガーSV在籍時の2006-07シーズンにUCLグループステージでポルトと対戦。デ・ヨングは1-4で完敗したアウェーゲームに、コンパニも1-3で敗れたホームゲームに出場している。
ガエル・クリシとサミル・ナスリはアーセナルFCの一員として、2009-10シーズンのUCL決勝トーナメント1回戦でポルトに2試合合計6-2と勝利。アーセナルが5-0で圧勝した地元ロンドンでの第2戦では、ナスリもゴールを奪っている。
クリシとナスリ、そしてコロ・トゥーレは、アーセナルに在籍した2008-09シーズンのUCLグループステージでもポルトと対戦。この3選手はロンドンで4-0の圧勝に貢献したが、0-2で敗れたアウェーゲームには出場していない。
さらにコロ・トゥーレは、2006-07シーズンのグループステージでもポルトとの2試合に出場。アーセナルは地元で2-0の勝利、敵地では0-0と引き分けた。このアウェーゲームにはクリシも出場している。
ナスリはオリンピック・マルセイユ在籍時の2007-08シーズン、ポルトに敵地で1-2と競り負けたUCLグループステージの一戦に出場した。
セルヒオ・アグエロはクラブ・アトレティコ・マドリーの一員として、UCLでポルトと4回対戦している。2008-09シーズンの決勝トーナメント1回戦では、2試合合計2-2ながらもアウェーゴール差でポルトが勝利。2009-10シーズンのグループステージでは、アトレティコがホームで0-2、アウェーで0-3と連敗した。
ポルトのビトール・ペレイラ監督は、まず同クラブのU-15チームで指導経験を積んだあと、ADサンジョアネンセ、SCエスピーニョ、CDサンタ・クララでヘッドコーチを歴任。その後に復帰したポルトではアンドレ・ビラス・ボアス監督のアシスタントコーチを経て、同監督の後任に抜擢された。
現役時代にFWとして活躍したマンチーニ監督は、イタリア代表として36キャップを記録。ラツィオとサンプドリア在籍時には、セリエAとUEFAカップウィナーズカップのタイトルを獲得した。監督としてもインテルで3度のセリエA制覇を成し遂げたほか、2009年から率いるシティーで昨季のFAカップを制している。
決勝トーナメント2回戦
このカードの勝者は、次のラウンドでレギア・ワルシャワかスポルティング・リスボンと対戦し、3月8日の第1戦をアウェーで、同15日の第2戦をホームで行う。
両チームとも、UEFA主催クラブ大会でレギアあるいはスポルティングと対戦した経験はない。
(UEFA.com)
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